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2024/05/19 11:19 |
【君の声が聞きたくて】
滑り込みセーフ!
すみません年の最後に18禁です!はしたない!

ツイッターでの「トリココ年越し&姫はじめ●●●(自主規制)の内容を詳しく」っていうのを真に受けてみましたよ!

それでは皆様よいお年を(´∀`)ノ





 小松はジンジャーエールの入ったグラスを片手にきょろきょろと周囲を見回していた。
「はあー、すごいなあー」
 職業柄パーティーといえば裏方を担うことが多く、こうして招かれる側に回ることはほとんどない。しかもホテルグルメよりもランクの高いホテルとなれば、前を通ることはあっても敷居を跨いだことなど皆無だった。調度品の1つ1つに溜息を漏らし、室内装飾に目を見張り、絨毯の柔らかさにまで驚く。誰がどう見ても、小松は立派な御上りさんである。
 しかし、彼がしきりに周囲を見回している理由は物珍しいからだけではない。彼は、自分をこのパーティーに招待してくれた人物を探していた。やがて小松は目的の顔ぶれを見つけると、立食スタイルで賑わう人波をかき分けて何とかひとつのテーブルにたどり着く。
「お疲れ様です!」
 そのテーブルは3人の男女が囲んでいた。美食屋四天王のゼブラとサニー、そしてサニーの妹リン。サニーはゆっくりとグラスを傾け、リンはケーキを、ゼブラは肉料理をひたすら食べている。
 小松は勧められるままにゼブラとサニーの間の席に座った。
「けっこギリギリだけど間に合ったな」
「そっちのカウントダウンパーティーは料理長いなくて大丈夫なの?」
「みんな優秀なスタッフばかりですから。むしろ、格上ホテルの味を盗んでこいって背中を押してくれましたよ」
 運ばれてきた梅玉ねぎのキッシュを口に運ぶ。あっさりした魚介だしにほのかな酸味と梅の香りが合わさって絶妙なハーモニーを生み出している。ココが好みそうな味付けだ。もう少し塩味を抑えればより彼の好みに近付けられるだろう。
 今日小松がこのパーティーに呼ばれたのは、ココの代わりだった。元々は四天王全員が招待されたのだが、ココとトリコが欠席するということで、余った招待券がリンと小松に回って来たのである。
「トリコもくればよかったのに。そしたらうちいっぱいご飯取ってきてあげるし」
「あのな、トリコが来ねーからお前が来られたの。分かってんのか?」
 ココさんがいればなぁ、と考えていた小松は苦笑するしかなかった。
 
 フッと照明が暗くなり、前方のステージにスポットライトが当たる。大型スクリーンに映し出されたのは30という数字。そろそろカウントダウンが始まるようだ。
 今年も随分と色々なことがあった1年だった。思い出のほとんどはトリコのハントに同行して何度も生命の危機に瀕したことである。未知の食材や様々な分野のエキスパートとの出会いもあった。それから、ココの誕生日パーティーも開いた。あの時の彼のはにかんだような笑顔は忘れられない。来年はもっと彼と会えるだろうか。
 いよいよ数字は10を切った。ゼブラも食事の手を止めてメロウコーラの入ったジョッキを持ち上げる。
 
 3……2……1……
 
「A Happy New Year!!!」
 
 12月31日から1月1日に切り替わった瞬間、女性司会者の掛け声に合わせて一斉にクラッカーが鳴らされた。ウェイター達が抜いたシャンパンのコルクは見事な放物線を描いて向かいに立つウェイターの手の中へと飛び込んだ。湧き上がる拍手。BGMは明るい曲調へと切り替わり、そこここでグラスを合わせる音が響く。明るくなった照明の中、小松達もグラスを合わせた。
「あけましておめでとうございます! 今年もよろしくお願いします!」
「あけおめことよろー」
「おめでとーだし!」
「今年もうまいもん作れよ小僧」
 食事を再開したリンが、バイブ音に手を止めてハンドバッグから携帯を取り出した。サニーとゼブラもポケットから携帯を取り出す。
「あれ? あけおめメールだけど……」
「これ松からじゃねーか! 意外と気が利くな!」
 昨日セットしておいたメールはうまく送信されたようだ。年賀状を書いている時間がなかったので、と小松は謝ったが、兄妹は顔を綻ばせた。
「小僧、宛先にトリコが入ってんのにココが入ってねえぞ」
「僕の携帯って一斉送信は4人までしか指定できないんです」
 小松は携帯を持って立ち上がった。アルコールを1滴も飲んでいないのに、自分の頬が赤く熱を持っているのをはっきりと感じる。
「すみません。ちょっと電話してきます」
 たとえ会えなくても、ココには直接新年の挨拶を伝えたかった。彼の涼やかな声を聞きたかった。それから、望みが薄いことは重々承知の上だが、2人きりでのディナーにも誘ってみるつもりだ。小松は小走りに廊下に出ると、深呼吸をしてからココの番号に電話を掛けた。
 ココの欠席理由について小松は何も聞いていない。もしかしたら特別な用事やハントに出掛けてしまっているかもしれない。電話に出てくれることを祈りながら、携帯を耳に押し当ててじっとコール音を数えていた。
 
 
* * * * *
 
 
「……何だトリコ。ボクの顔に何かついてるか」
「いや、睫毛長えなあと思ってさ」
「何を今さら。しかもこんな時に」
 ココは呆れた声で、でもいつものような溜息は吐かずに、ふいと顔を背ける。白く浮かび上がる首筋に舌を這わせると体が小さく震えた。ココの顔は真っ赤だ。キスを落とした頬も耳も熱を帯びていた。
 薄く開かれた唇を自分の唇で覆うようにして深く口付ける。歯列をなぞり、舌を絡ませ、わざとじゅるじゅると音を立てて唾液を啜りあげる。その間もココの中をまさぐる指は休めない。ようやくほぐれてきた尻穴に2本目の指をねじ込むと、ココの眉間にぐっと皺が寄った。
「ココ、もうちょい出せ。これだと後で突っ込む時痛いだろ」
「突っ込むとか言うな……品がない」
「じゃあ何て言やいいんだよ。オレのペニスをお前のアナルにインサートとか?」
「馬鹿」
 余裕のないココの中をぎちぎちと押し広げている指に、ぬるりとした感触が絡み付く。ココが分泌したとろみのある無害な液体だ。潤滑剤を得て動かしやすくなった指で掻き回してやれば、鼻にかかった甘い吐息が漏れた。それは指の動きに合わせて、だんだん浅く、荒くなっていく。舌先で乳首をつつくと小さく声が漏れたので、もっと声が聞きたくてしつこく舐め回して吸い上げた。軽く突起を甘噛みしたのと中で動かす指が良いところを捉えたのはほぼ同時だったようで、ココはビクリと背中を弓なりに反らせた。
 鎖骨から首筋にかけてリップ音を立てながら口付け、耳に息を吹き込むようにして低く囁く。
「声もっと聞かせて。我慢しねえでさ」
 ココはぶんぶんと首を横に振った。いつも喘ぎ声が出そうになるたびに口元を抑えたり歯を食いしばったりして堪えてしまう。
「男の喘ぎ声なんか、っ……気持ち悪いだけだ」
「ココの声だったらたくさん聞きてえよ。ひいひい言わせてんのオレだしな」
 潤んだ目で睨みつけてきても誘っているようにしか見えないということに、ココはおそらく気づいていない。
 指を引き抜き、ズボンの前を寛げて自分の一物を取り出した。安堵の溜め息を吐くココの脚を大きく開かせて硬く怒張した一物の先端をぴたりと尻穴にあてがう。ココは小さく息を呑んだ。ゆっくりとのしかかるようにしてココの中に一物を埋め込んでゆく。一番太い笠の張り出し部分は特に時間をかけて。ココがぎゅっと目を閉じ脚を震わせて耐える姿を見下ろし、じっくりと堪能した。
 根元まですっかり飲み込ませたところで、ちらりと壁の時計を盗み見る。長い針と短い針が天井を指して重なり、秒針が2本を追い越したところだ。よし、と小さく頷いて視線を戻せば、さっきまできつく目を閉じていたココが冷めた目でこちらを見ていた。
「『あけましておめでとう』とか言ったら殴り飛ばすぞ」
 ココはこういうことを冗談では言わない。言えば本当に殴られるだろう。思いきり図星を指されたのが悔しい。
「あぁっ!」
 不意打ちに奥を突き上げれば、ココの口からこの上なく甘い声がこぼれた。
 そう、その声だ。それが聞きたい。
「トッ、トリコ! 待て!」
「待てるかっての」
 何度も奥へ奥へと一物を穿つ。ココは声を漏らすまいと咄嗟に口に手の甲を押し付けた。時折荒い息遣いの中に堪え切れなかった声がかすかに混ざるが、それでは物足りない。さっきのような鳴き声をもっともっと聞きたい。自分だけに聞かせてほしい。
 ふと、部屋の中に小さな音が規則的に鳴っていることに気が付いた。携帯のバイブ音だ。鳴り続けているところをみるとメールではなく電話らしい。ベッド下に脱ぎ散らかした衣服をどけると、ココの携帯が震えていた。パクンと開けば、液晶画面に『小松くん』の文字。ご丁寧に顔写真も表示されている。こんな夜中に何の用だと思ったが、頭の中で悪魔が囁いた。これを利用しない手はない。
「どうした……?」
 体を繋げたままココを起こして対面座位の体勢を取る。軽くキスすると、少しだけ情欲に正直になったココは自分から舌を絡めてきた。名残惜しいが自分から身を引き、ココの前で鳴り続けている携帯を開く。液晶のバックライトに照らされたココの顔が、蕩けたものからぎょっとして目を見開いたものに変わった。
「小松から電話。出ていいぞココ」
「出られるわけないだろう! 後でかけ直……」
 問答無用で通話ボタンを押した。嫌がって顔を背けるココの耳に携帯を押し付ける。
――もしもし、夜分遅くにすみません。……あれ? ココさん? もしもーし?
「……も、もしもし」
――あ、よかった。かけ間違えたのかと思っちゃいましたよ。それとも、もしかして寝てました?
「いや、起きていたよ。ただその……ちょっと他のことをしていたから……すぐに出られなかったんだ」
 懸命に小松の前でのココ像を取り繕う姿がおかしくてつい顔がにやける。無理矢理携帯をココに持たせると、目の前の胸板に鼻をすり寄せ、乳首をぺろりと舐めてみた。
「ひっ!」
 ココの声が跳ね上がった。中もきつく締まる。これはなかなかいいプレイかもしれない。
――どうかしました?
「い、いや……何でもないよ……。それで、何の話だったかな……」
――はい、あの、新年のご挨拶をしようと思って。他の方にはメールしたんですけど……その、ココさんには直接言いたかったんです。深夜にすみません。迷惑でしたよね。
「ううん、そんなっ……そんなこと、ない、よ……」
 片方の手でココの腰を支え、もう片方の手で舐めていない方の乳首をこねまわす。腰は円を描くようにゆっくりと動かして弱い刺激を与え続ける。荒くなる呼吸を悟られないように押し殺し、ココは何とか小松に話を合わせていた。とは言っても話の内容など半分も頭に入ってはいないだろう。
――あけましておめでとうございますココさん。今年も去年以上によろしくお願いします。
「あけまして、おめでとう……今年もっ……んっ……よろしく」
――それでですね、ここからは別の話なんですが、この間おいしいレストランを紹介してもらったんです。場所も結構グルメフォーチュンに近いんですよ。
「そう……っ」
 自分で仕組んでおいて身勝手な話だが、セックスの最中にココが他の男、それもココに好意を寄せる男と話しているというのは非常に不快だ。小松はココへの好意を隠さない。ココが拒まないのをいいことに、平気でココに抱きついたり手を握ったりする。だがココは自分のものだ。小松なんぞにくれてやる気は毛頭ない。
 乳首から離した手で透明な先走りを滴らせたココの一物に触れると、ココの肩が大きく震えた。携帯を握りしめたまま、今にも泣き出しそうな目でやめてくれと訴えている。
 いいぜ、その顔。たまんねえ。
 哀願を無視して先走りを塗り込むように扱けば、最初のうちは快感に流されまいときつく結んでいた口も徐々に緩み、口の端から涎が一筋伝い落ちた。
――ちょっと言いにくいんですけど、その、小さい店なので……トリコさんには内緒で、2人だけで。もちろん、ココさんが嫌じゃなければの話です。どう……ですか?
 ココの手から携帯が滑り落ちた。それをベッドの端まで払いのけて、ココの腰を抱き込み激しく打ち付ける。
「あっああっ! そんな急にっ……!」
 首に縋り付いてきたココの吐息が直接耳にかかる。それだけで自分の一物がぐんと質量を増したのがわかった。なんだかんだ言って、こちらにも余裕はあまりない。
 激しく揺さぶり、突き上げる。ココはもう抑えられないのだろう、掠れた声のボリュームが少しずつ上がってきた。そろそろ最後の仕上げだ。動きを止め、突き上げに合わせて腰を振るココを動けないように抱き留めた。切なげに眉根を寄せて覗き込んでくる顔は何とも淫靡だ。
「どうしてほしい? ちゃんと言えたらしてやるぜ」
 浅い呼吸に震える唇が酸欠の金魚のようにぱくぱくと動いた。快楽と理性の狭間で苦悶に歪む端正な顔を眺めながら引き締まった尻を撫でさする。ココはしばらく逡巡していたが、やがて俯いたまま弱々しく呟いた。
「……しい…………」
「んー? 聞こえねえなあ」
 できる限り平静を装ってからかえば、首に抱きついてきたココは今度こそはっきりと聞こえる声でこちらの望む言葉を口にした。
「お前が欲しい……もっと奥に、もっとたくさん、トリコが欲しいんだ……!」
 目を細めて舌なめずりする自分の顔は獣そのものだろう。ココを押し倒すと一番奥めがけて一物を突き立てた。ココは声にならない悲鳴を上げた。そのままガツガツと一番弱いところを集中的に突く。逃げるように身を捩ったココの腰を持ち上げて、バックの姿勢を取らせた。
「んっ! あっ……ああああっ!! ……トリコ……トリコぉっ!!」
 高く尻を突き出し、子供の腕ほどもある太い一物に貫かれてココが鳴いている。自分にしか見せない蕩けた顔で。自分にしか聞かせない甘い声で。
 ピストン運動を止めないまま、ベッド端に転がっている携帯を拾い上げる。液晶画面には『通話中』の文字。思った通り、小松は電話を切らなかったようだ。胸の中が言いようのない優越感で満たされるのを感じた。
「よお小松。あけましておめっとさん」
――……。
「聞こえてると思うけどさ、オレ達今取り込み中だから。ココは後でかけ直すってよ。じゃあな」
 一方的に電話を切り、今度は電源も切ってベッド下に放り投げた。これでもう邪魔は入らない。
 もし今のやり取りがちゃんとココの耳に届いていたら、殴られるどころでは済まないだろう。よくて出入り禁止の着信拒否、最悪キッスの餌といったところか。もっとも、理性を手放したココにはそんなことに回す意識など残っていないだろうが。
「お前が欲しいっつったんだからな。返品は受け付けねえぜ」
 汗ばんだ背中にキスを落とす。舌を這わせれば、薄い塩味が口の中に広がった。
 夜はまだまだこれからだ。その喉が枯れるまで何度でも鳴かせてやる。
 
 
* * * * *
 
 
 パーティー会場に戻った小松は、がっくりと肩を落として壁際の椅子に座った。賑やかなパーティーの喧騒の中、小松を気に留める人間は誰もいない。そのことがかえってありがたかった。
 両手で握りしめた携帯に目を落とす。受話器の向こうに聞こえた声がありありと頭の中で再生され、慌てて頭を振った。耳に焼き付いてしまったココの声は、甘く狂おしく小松を苛むだろう。ココのあられもない姿と結び付いて夜な夜な夢に現れるだろう。そしてきっと、最後は決まって、トリコの挑発的な笑顔で夢が終わるに違いない。
――オレ達今取り込み中だから。
 そう、取り込み中。彼らはまさに情事の真っ最中だった。だったら電話になど出ないでほしかった。あと2コール鳴らしても出ないようだったら諦めようと思っていたのに。
「最悪の初夢になりそうだなぁ……」
 小松は虚ろな表情で会場を見渡した。このパーティーよりも、ゼブラやサニー達よりも、トリコの腕の中で新年を迎えることをココは選んだのだ。そう思うとやるせなくなって視界がじわりと滲んだ。
「あー! こんなとこにいたしー。お兄ちゃん達が探してたよー?」
「す、すみません。ちょっと人酔いしたみたいで」
「ふーん」
 チョコレートケーキとフルーツタルトの載った皿を持ってリンがやってきた。小松の隣に座ると、むしゃむしゃとケーキをほおばり始める。
「そだ、知ってた? トリコ達の欠席理由」
「あ、いや、僕は何も……」
 今一番聞きたくない話題だった。傷口に塩を塗るとはまさにこのことだ。いっそう俯く小松に構わずリンは話を続けた。
「それがさー、トリコが勝手に欠席に丸つけて自分のと一緒に返信しちゃったとかでさ、ココは今朝お兄ちゃんからの電話で初めてパーティーのこと知ったんだって!」
「……え?」
「しかもお兄ちゃんがトリコに聞いたら何て言ったと思う? 『ココの手作りの正月料理食いたいから』だって! マジありえないしー」
 小松は耳を疑った。きっとココは何も疑わずにトリコのために何日も前から食材を用意し、調理をしていただろう。サニーからの電話を受けてとても驚いたに違いない。トリコを問い詰めても「お前の料理が食いたかった」と言われてしまってはココも怒るに怒れない。
 トリコさん……あなたって人は…………!
「松!」
 サニーとゼブラがやってきた。ゼブラは小松に向かって無言でビールジョッキを差し出した。
「飲め。トリコのアホはオレ達が後でぶん殴っとくし」
 2人とも額に青筋が浮かんでいる。ゼブラの耳が小松の電話の内容を捉えていたようだ。小松はすくっと立ち上がると、ゼブラからジョッキを受け取った。
 
「男小松! 一気いかせていただきます!!」
 
 

Fin.

拍手[35回]

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2011/12/31 23:35 | トリコ。

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