ココとトリコが並んでいる姿が、なんだかものすごくデジャヴな感じがしていたのです。
今日ふと思い当たりました。
「崑崙の珠」の鬼張と山揮(本当はけものへん)だった。
この漫画はレンホアも鬼百合姫も影姫も大好きなので、まったくBL思考働かないのですが。
庭時代捏造(5)です。やや短め。
今日ふと思い当たりました。
「崑崙の珠」の鬼張と山揮(本当はけものへん)だった。
この漫画はレンホアも鬼百合姫も影姫も大好きなので、まったくBL思考働かないのですが。
庭時代捏造(5)です。やや短め。
隠し部屋について分かったこと。
ココが住む以前は、ココの世話をしているドクターが使っていたらしいということ。
部屋の奥には二つの扉があり、向かって右は洗面所とトイレとシャワー、左は天井まで届く本棚が並ぶ書庫になっているということ。
ドアさえ閉めてしまえば埃も薬品臭もなく、鼻をつまむ必要がないということ。
ココについて分かったこと。
きれいな顔をしているけれど男だということ。
トリコより年上だということ。
笑ったり怒ったりしたことがないらしく、表情があまり変化しないこと。
目がとても良くて暗闇でもはっきり全部見えていること。
暗闇の世界は白黒なので、色をほとんど知らないということ。
眩しいのは苦手だということ。
食事はいつもサプリメントだけで、それ以外は食べたことがないこと。
病気が感染するといけないので、他の人に触ってはいけないと言われていること。
病気のことを詳しく聞こうとすると黙ってしまうということ。
毎日注射をするたびにココの匂いが変わるということ。
具合が悪い日は絶対に部屋に入れてくれないこと。
たくさんの本を読んでいて、頭が良くて物知りだということ。
けれど、本物を見たり、聞いたり、触れたり、匂いを嗅いだり、味わったりしたことがないということ。
ココの病気を考えると、トリコが会いに来ることをきっと大人はよく思わないだろう。でも、トリコはココに会いたいと思ったし、ココもトリコと話がしたいと言った。だから、ココはドクターに、トリコは施設の大人達に気付かれないようにしようと約束した。
2人は秘密の友達になった。
あの日から、トリコは毎日夜が待ち遠しくて仕方なくなった。
夕食を食べながら夜食用のパンを幾つかとココへの手土産用の食べ物をこっそりとポケットに押し込み、大人達に気付かれないようにデタラメなルートを走り回ってから標本倉庫へと忍び込む。慎重に隠し通路に下りて、突き当りのドアを3回ノックし5秒待ってから開ける。
ココは目隠しを巻いてベッドに腰掛けている。ドアから差し込む光は彼の目には眩しすぎるからだ。その代わりの光源として、トリコはミニライトを点けて部屋の隅に向けて置き、ドアを閉める。その音を確認して、ココはそっと目隠しを取る。
「やあトリコ。こんばんは」
1ヶ月かかってやっと敬語を使わなくなったココは、トリコの笑顔を真似て不器用に口角を上げるのだ。
Fin.
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